d0e6c277.jpg 今日、衆議院へ内閣不信任案が提出される可能性が高いと言われています。いわゆる「票読み」も行われていて、衆議院議員による「選挙」が行われそうだとも言えます。

 「選挙」では、平たく言うと、主に2つのことが問われます。投票者が①「誰に」託すのか?②「何を」託すのか?--です。「誰に」には、今回の場合は菅直人氏が良いかどうかですが、どんな人達に?、どんな枠組みに?、どの政党に?なども含まれます。「何を」には、国家ビジョン、政策の方向性、具体的政策、あるいは、消費税が是か非か?なども含まれます。

 この国の民主主義では多くの場合そうですが、今回は特に、②「何を」がほとんど議論されないまま「選挙」(不信任案採決)へ突入する見込みが高くなってきました。「菅内閣はダメだ」という人々も「じゃあ、こうすべきだ」という「何を」を語らない。「菅内閣で良い」という人々も「こうしている」「菅内閣ならこうできる」という「何を」を語りません。

 だから、今回の「選挙」を通じて「誰に」託されようとも、「何を」が見えない、国民から見て先行き不透明な政治情勢は解消されないでしょう。この国の民主主義にとって不幸なことだと思います。