
選挙結果全体としては言うまでもなく松井一郎候補の圧勝に終わりました。しかし、「松井候補が『相対的に』苦戦、倉田かおる候補が『相対的に』善戦」した自治体はどこか?という視点で資料を作ってみると興味深い分析にもつながると思います。
「倉田得票数÷松井得票数」の大きい自治体順に並べてみました。つまり、「松井苦戦、倉田善戦」の自治体です。ちなみに。大阪府全体では「1,201,034÷2,006,195」で59.9%となります。「松井候補の得票率」で序列する方法もあるかとは思いますが、共産党へ投票した有権者を除外した数字のほうがデータとしては価値が高いと考え上記のような方法を取りました。町村は省略しました。
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■「松井苦戦、倉田善戦」
1 池田市 163.61
2 箕面市 80.28
3 豊中市 74.14
4 吹田市 65.59
5 富田林市 65.55
6 高槻市 62.52
7 藤井寺市 62.32
8 茨木市 60.78
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大衆選挙の観点からは「改革民度が低い」順に並んでいるとの見かた、組織選挙の観点からは「与野党相乗り度が高い」順との見かたもできるでしょう。あるいは、自治体によって差がこれだけ出るということは、有権者へのPRはマス・メディアを除けば自治体内の各政治家単位で主導されていることから、当該自治体内の政治家のがんばり具合とも見られるでしょう。もちろん、実際にはそれらが複合的に重なっているはずです。多角的な分析が必要ですが、吉田康人はやはり、自治体間差へ与える「政治家のがんばり具合」の影響が非常に強いと即断しています。
逆に、「倉田得票数÷松井得票数」の小さい自治体を順に並べると以下のとおりになります。共産党、町村については同様です。
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■「松井善戦、倉田苦戦」
泉佐野市 41.21
泉大津市 44.45
八尾市 45.10
泉南市 46.87
貝塚市 47.08
東大阪市 48.04
阪南市 48.34
柏原市 48.82
守口市 49.90
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