6414b7b8.jpg 「マニフェスト大賞2012 キックオフ・ミーティング in 横浜 『激論!大阪都構想とこれからの自治、議会のあり方』( http://www.local-manifesto.jp/gikaigiin/event/images/120422.pdf )が2日間にわたり開催されました。主催:ローカル・マニエスト推進地方議員連盟( http://www.local-manifesto.jp/gikaigiin/ )、2012年マニフェスト大賞実行委員会、後援:ローカル・マニフェスト推進首長連盟、毎日新聞社、協力:早稲田大学マニフェスト研究所。初日は横浜市議会大会議室にて。

 まず、大阪都構想に反対する立場から、総務省自治行政局行政課行政企画官の講演「これからの大都市制度と市町村自治 ~大阪都構想から考える大都市制度の課題と市町村の今後~」がありました。豊富な資料を用いこれまでの経緯、ならびに、各政党(含:大阪維新の会)案、我が国各大都市の課題、諸外国の現状をを詳しくご説明くださいました。後のパネルディスカッションのパネラー(地方議員)から「違和感があった」との声も。確かに、この議員ご指摘のとおり、我が国に「官僚党」というものがない限りにおいては総務省の講演は政府・民主党の見解と理解すべきであり、つまり、「民主党は大阪都構想には反対」との公式表明があったことになります。また、「地方に意見や要望があったら言ってきてくれ」との最後の締め括りは地方議会と中央政府との関係、議会と行政との関係をどう位置付けてのご発言か難解でした。

 次に、山梨学院大学法学部教授・江藤俊昭先生からのご講演「今求められている地方議会、議員 ~政策本位の議員だからこそやるべきこと~」がありました。江藤先生は議会(議事機関)と首長(執行機関)との切磋琢磨の必要性を強調。「議会改革と行政改革の考えかたは全く異なる。行政改革が効率性を重視する一方で、議会改革の目的は地域民主主義の実現である。住民自治をどう進めなければならないのか?。その際の議会のありかたを考えなければならない」と説かれました。江藤先生のご講演は、こうした観点から、議会基本条例、大都市改革、議会での討論、昨今の定数・報酬問題などにも触れる問題提起豊かなものでした。

 初日の最後は、パネルディスカッション「地方議会から考えるこれからの自治」。上述の江藤先生がコーディネーターを、地方議員のかたがたがパネラーをお務めになられました(パネラーなど詳細は上記ホームページをご覧ください)。大阪の危機感、すなわち、「国際性や国際戦略、経済成長、ダイナミズムに対しての危機感がないと我が国全体とともに地方自治体も同じように沈んでしまう」という問題意識を全国の地方議員がどの程度共有できているか?、単なる統治機構「論」ではない大阪の切実な危機意識がどこまで理解されているか?、関心を持ちながらうかがっていました。

 それにしては、大阪からの参加者が非常に少なかったのが気になるなぁ~(笑)。