fa2fe9be.jpg エンディングの素晴らしい演奏にすべてを集約する映画は「奇跡のシンフォニー」(2010年2月7日付「やすとログ」( http://www.yasutolog.com/201002.html )参照)「ブラス!」(2010年6月4日付「やすとログ」( http://www.yasutolog.com/201006.html )参照)以来です。フランス映画「オーケストラ!」(2009年。ラデュ・ミヘイレアニュ監督)をレンタルで観ました。

 ボリショイ交響楽団の主席指揮者だったアンドレイ(アレクセイ・グシュコブ)は共産主義政府のユダヤ人排斥政策により解雇され清掃員として働いていました。彼はある日、パリの劇場がキャンセルされた楽団の代わりを探しているとの情報を得ます。そして、かつての仲間達とともに偽のオーケストラを結成することを思い付きます。

 言うまでもなく、チャイコフスキーのエンディング・シーンは圧巻です。音楽を純粋に愛する心、共産主義に踏みにじられた志の蘇生、そして、親から子へ運命的に受け継がれる魂。まるで家族のようにそれらが一つになる様子が美しい映画です。