大阪市立小・中学校の「学校選択制」を住吉区で始めて3年となります。住吉区役所ではこの制度を区政の根幹的政策と位置付けています。
区民のみなさんの大きな支持のもとに進めている政策でもあります。今年5月に実施した区民調査では、区民の70%強、就学前児童の保護者の80%強がこの制度に賛成としています。さらに、同保護者の35%が(いま住んでいる校区外の小学校へその子どもが通うことを)「選択する(校区外の小学校を希望する)」または「選択する可能性がある」としています。
過去2年間の実績では、小学生の8~9%(計203名)、中学生の6.5%(計169名)がいま住んでいる校区外の学校を選択希望しました。いずれも、24区中トップクラスの選択希望率です。3年目もこの傾向は変わらないでしょう。
現在(このログをアップした時点)、来春の就学へ向けて新小学・中学1年生の学校選択制実務を進めているところです。教育委員会を先頭に、教育委員会事務局、区長会議こども・教育部会では、一昨年・昨年実施分の「保護者アンケート」などを素材に学校選択制の今後について議論をしています。
そんな中、住吉区役所は、過去2年間の役所内部での検討、同外部との議論を経て、本年6月9日、教育委員会へ「住吉区の就学制度の方針の変更について」という議案を上程しました。詳細は具体的に後述しますが、要するに、住吉区の学校選択制・自由選択制においてこれまで設けられていた「2km制限条項」を来春就学へ向けて撤廃するという議案(同委員会で異議なく可決)です。
大阪市では、平成24年4月から9月にかけて計13回の熟議を行いました( http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000167689.html )。私も、その終盤から、熟議に参画しました。教育委員会は、その報告書を踏まえた議論を重ね、同10月、学校選択制の制度化と指定外就学の基準拡大とを方向性とする「就学制度の改善について」( http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000192199.html )を決定しました。
私は、住吉区役所が行った上記議案上程に関連する議論は、一区役所の一制度改正に伴うものではありますが、平成24年のこうした動向を補完する重要なものと考えています。大阪市だけでなく、全国の教育行政の今後へ根本的な問題提起をするものでもあります。よって、議事録がこのたび漸く確定しましたので、以下何回かに分けて関連資料をアップいたします。