「昭和の日」の昨日、大正区歴史を語る会主催「昭和の日のつどい・昭和山の自然を楽しもう」、引き続き、大正区身体障害者団体協議会「第60回総会」でご挨拶。

吉田康人から申し上げたことは双方とも同じ主旨。

激動の昭和。戦争に敗れた我が国は近代民主主義の道へ導かれました。「個人の自立」に一定の成果を得られたものの、行き過ぎた個人主義、すなわち、自分だけがよければいい、自分の周りのコミュニティさえよければいいとの身勝手が蔓延りました。

この行き過ぎた個人主義を克服すべき平成の時代でしたが、残念ながら課題は残りました。新しい天皇陛下のもと次の元号の時代には、古き良き「おたがいさま」の精神に基づく「支え、支えられ」の日本社会を取り戻したいものです。

まちづくりには「背骨」が必要です。まちの歴史もそのひとつです。区民全体へ歴史をしっかり語り継いで背筋をピンと伸ばしましょう。

大正区は今年度、いわゆる「要援護者」の個別支援プランの作成に着手します。「障がい児者を含む社会的弱者、生活困窮者をどう支えるか」はまちのありかた、「背骨」を決めます。「おたがいさま」の地域福祉を形づくっていきます。

以上が上記2組織へのメッセージ。

高い精神性と物質・経済的成長とのバランス、「おたがいさま」と「自分だけ」とのバランスが崩れていると思います。

ターミナル駅周辺の再開発やインバウンドに潤い沸き立つのはいいが、平成初期に激しく議論した地方と中央(郊外と中心市街地)のバランス、分権の問題はどこへ行ってしまったのか。

区民が右往左往しないよう、区民のみなさんのニーズ、意見をしっかり受け止め、バランス感覚に富む議論をしっかり重ね、次代の区政運営への責任を果たしていきます。