528日付のFacebookTwitterとで、「子ども・若者育成支援推進法」に関わる経緯や最近の動向について述べました。少し掘り下げたいと思います。

 

先日述べたことは省略しますが、いずれにしても()、地方公共団体ごとにスタートダッシュをかけていただきたいと願います。

 

先進的な地方公共団体は問題ありませんが、キャッチアップの際に参考になりそうなことを書き留めいたします。特に、「(いわゆる「三層構造」の)地域協議会」、「不登校」との関わり、「総合相談窓口」、予算、事業目的・目標、そして、「地域コミュニティ」との連携の議論は避けられないはずです。

 

もっと整理すればよかったのでしょうが、ネット検索で下記のとおり一部かき集めるのがやっとでした()。お許しください。

 

なお、同法に定める「地域協議会」設置へ向けた平成24年当時のモデル事業については「 https://log.yoshidayasuto.jp/archives/4066667.html 」、支援拠点設置の経緯(ひとつの例。平成26)については「 https://log.yoshidayasuto.jp/archives/4812028.html」、そして、同「協議会」のひな型については「 https://www.city.osaka.lg.jp/sumiyoshi/page/0000289394.html 」をそれぞれご参照ください。

 

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■「代表者会議」の意義■

<「住吉区子ども・若者育成支援地域協議会代表者会議」 (平成2798())より要旨のみ>

 

〇冒頭挨拶

 

昨年のこの代表者会議で、「出現率」から仮に算定した場合、住吉区内で800名ほどの若者が引きこもり、ニートになっている(地域活動協議会ごとでは70人程度)というお話をしました。ご本人やご家族の苦悩にとどまらず、社会全体の活力という点からも大きな損失です。高齢者、障がい者、こども、女性などと同様、こうした社会的弱者に対しても優しい区が、区民全体に対しても優しい区であるとの信念を持っています。

 

引きこもり、ニート、不登校について、家庭、家族のありかたに一因があることは間違いないのですが、家庭、家族だけで解決することが、当該ケースだけとらまえても、また、社会全体としても、不可能です。

 

視点を変えて、現時点では対応ができていない小・中学生の状況についてご報告します。住吉区内で小学生38人、中学生165人が不登校になっています。ざっと、小学校だと小学校あたり23人、中学生は1クラスに2人が不登校になっているとの計算になります。学校に行くことだけが正しい出口とは考えていませんが、「学校に行かない、行けない状況」は何とかしてあげないといけない、学校任せにはしておけないと考えています。

 

こうしたこども達は、中学校卒業後、引きこもりやニートなど社会からいわゆるこぼれる、消極的にこぼれる若者になる可能性が極めて高いと言えます。小・中学生の場合、現状をある程度把握できますが、高校以上になると義務教育でないし校区もないことから、行政や地域で把握できていないのが、我が国全体の実情です。

 

住吉区役所としては、24区に率先して始めたこの事業の改善という観点にとどまらず、こども達のニーズ、社会全体のニーズから見て、住吉区役所のこの事業だけでなく区役所のこども関連事業、区内小・中学校教育、そして、大阪市全体のこども・教育行政施策の改革に貢献していきたいと考えています。

 

代表者会議にお集まりいただいているご代表のかたがたには、組織のトップとして、上記のような、組織外の、組織を取り巻く社会の環境や区民のニーズに立って、組織マネジメントを利かせていただきたければ幸いです。

 

現場の担当者では越えられない壁がたくさんあります。悪気はないのですが、仕事を増やしたくないという根本的な気風、組織内でも横のグループに対してモノが言えないという縦割行政の弊害、残念ながら、組織のトップでないと聞く耳を持たないという日本的組織どうしの関係のありかた、組織どうしでも組織トップからなら聞くという文化が残っています。

 

「組織のありかたとしてそれでいいんか?」という課題意識はそれぞれのトップでお持ちだとは思いますが、それはそれで、トップダウンの組織マネジメントも働かせていただきたいと考える次第です。

 

何度も繰り返しお願いすることになると思いますが、組織トップや担当者が交代しても不登校・ニート・引きこもり対策が決して「後退」することがないよう、住吉区役所としても全力を尽くしていきますので、各ご代表におかれてもそれぞれの組織での引継ぎについて、よろしくご協力のほどお願いします。

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■今後(その後)の展開■

<「子ども・若者育成支援事業フォーラム(平成27年1022())より要旨のみ>

 

〇冒頭挨拶

 

現状を改めて説明しますと、住吉区全体で700800名の若者がひきこもり、ニートの状態。地域活動協議会、つまり、連合町会のエリアで6070名という計算になります。

 

住吉区役所としては、子ども・若者育成支援推進法の趣旨に則り、そうした現状への具体的対応策をこの2年にわたり続けてきました。毎年700万円程度、区単独の予算を投じてきました。ドーナツトークのご尽力により、24区でもっとも先進的な取り組みをできていると確信しています。区内でも知名度やご理解が広がってきたし、この動きが24区に広がりつつあります。

 

来年度よりどうするかについて。

 

就学前児童については全件把握の仕組みが整っています。

 

15歳以上39歳までは子ども・若者育成支援に関わる地域協議会を築きつつあります。相談窓口の気軽さ、相談業務の充実、さらに、縦割りになっている各事業の連携が大きな課題になるはずです。

 

いわゆる不登校問題への対応も強化しなければなりません。不登校が、中学校で160170名、小学校も含めると200名強であるとの報告が上がっています。欠席30日未満、あるいは、病気後不登校も含めると300名程度が学校に行きづらくなっている、すなわち、各地域あたり20名~30名が不登校という計算になります。区役所行政としては、こども教育専門会議、教育行政連絡会議(校長先生との連絡会)と議論しているところです。

 

地域住民のみなさん、ご専門家のみなさんのご支援を今後よろしくお願い申し上げます。

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■総合窓口■

<「住吉区こども教育専門会議」(平成28年6月28())より抜粋>

 

〇吉田区長

 

(前略)

 

不登校、ニート、ひきこもり対策として住吉区において始めました子ども・若者育成支援事業は、年々バージョンアップを続けておりまして、特に今年度につきましては、総合窓口を設置いたしまして、まだそういうふうには現実はなっておりませんけれども、「不登校、ひきこもり、ニートでお悩みのかたは何でもいいのでここへ電話してください」という気持ちで窓口は設置いたしました。実態が伴うように、この総合受付窓口を皆様がたからのご支援をいただきながら育てていきたいと、このように考えております。 不登校の課題と、この子ども・若者育成支援事業と、もう1つありますのは、要保護児童対策地域協議会とをどういうふうに連携させていくのか、絡めていくのかというのが、私としては具体的な悩みどころです。

 

(後略)

 

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■成果目標値■

<住吉区こども教育専門会議(平成28年6月28())より抜粋>

 

〇田中委員

 

分かりやすく数字を申しあげますと、「広報すみよし」のほうに約800人のひきこもり、不登校の子どもたちがいるという情報を書いていましたので、その800人を ゆくゆくは、言うてみたら、半分の400人に、もっと頑張れば200人に、ゼロというのは多分無理だと思うんですけども、その数字を目標として立てていったらいかがでしょうか。

 

〇吉田区長

 

簡単に言うと、厚生労働省の統計値というか推計値に、出現率という概念があるんですね。日本国民全体をおしなべて見た時にどれぐらいの割合でひきこもり、ニート、不登校が出現するかというその割合なんですけれども、それを、途中の計算は省略いたしますが、住吉区の人口に掛け合わせると大体700人ぐらいにはなるんじゃないかなと、こう思っているんです。全国おしなべての数字ですから、大阪の非常にしんどい状況とか、あるいは、その数値には小学校、中学校の不登校児童は確か入っていなかったように記憶をしていますのでそういう数を含めたりとかすると、私は800人を超えて1,000人近くいるんじゃないかなと想定しています。大体、そういう出現率から割り戻した漠とした数値なんですね。ですから、田中委員がおっしゃった「それを目標値にして」ということを考えると、推計値で出した数字ですからずっとこの数字は変わらないということになるので、もし数字を目標にするとすれば、「実際に数えて何人だ」というその数字を目標値にしないと、推計値からの割り戻しの数字はいつまで経っても変わらないということになってしまいます。

 

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■「目的と手段」、「地域ネットワークの必要性」

<住吉区こども教育専門会議(平成28年6月28())より抜粋>

 

〇吉田区長

 

(前略)

 

それから申しあげたいことの2点目でございますけれども、これもご意見がありましたように、やはり、人が集まって、行政なんかは特にそうなんですけれども、ひとつの目標に向かって歩み始めると、目的として掲げたことが忘れ去られて手段が目的化してしまうんですね。例えば、この課題で言うと、「いわゆる不登校問題に対応していきましょう」というのは、目的と言えば目的なんですけれども、広い意味で言えば手段でもあるわけなんですよ。それが、目的と手段がこう、ぐるぐると回っているうちに、最終的には何だか手段が目的化してしまうということがよくあるので、ここは、やっぱり原点に戻らないといけないと思うんです。今日は、提言書がみなさんの机の上に置かれていないのでこれはちょっと失敗だったかなと思っていまして、みなさんには委員に就任していただくときにもお配りをして読んではいただいているんですけども、原点に帰るという意味から、 もう一度、それをみなさんでお読みいただきたいと思います。失っておられるかたもいらっしゃると思いますからもう1回お送りします。それを思い起こしていただくと、まずは、私たちの原点は、「我々、こんなにいろんな活動を各地域とか各団体でやっているのに、なかなか知ってもらえていないよね」とか、あるいは、「この活動に本当は参加してもらわないといけないんだけど、参加していない人、まだまだいるよね」とか、「どれだけ頑張っても漏れている子っているよな」と。その「既存のネットワークからいわゆる『漏れている』子どもたちを何とかしたいな」というところが原点だったんですよ。だから、中島委員長が先ほどおっしゃったように、もっとネットワークの目を細かくして、ざるをもっと細かいざるにして、ここからこぼれないようにするというのも、1つの方法です。あるいは、いわゆる「漏れている」と言われる子どもたちへのアプローチの方法を変えていくということも、1つの手段だというこを、ずっと、延々2年間議論をしてきたわけですね。そこで、「『漏れている』子ってどんな子なの?」というのを議論しているうちに、井尻さんがおっし ゃったように、いろんなところにいろんな「漏れている」子がいるわけなんですけれども、「全部は救えないので、絞り込んでいかないといけないよな」と、「ここにこういう『漏れている』子がいるから、その子たちにターゲットを当てて救っていきましょう」という議論になりました。みなさまがたのほぼ総意として、いわゆる不登校、「現象としては学校に行けていないことがいい、悪いはちょっとおいておきましょう」。でも、「学校に行けていないというのは事実なので、この子らに焦点を当ててみようや」。ここからが非常に大事なんですけれども、当ててみることで、不登校を解消することだけじゃなくて、不登校の問題の周辺には虐待もあればいじめもあるし、家庭の貧困の問題もある、もちろん、先生の指導力の問題もあって、地域力の課題もある。いろんなことが不登校の周辺にはあるので、まず課題設定として、いわゆる不登校の子どもたちに焦点を当てて、最後に、中島先生が宿題を出されたように、この「不登校の問題にアプローチすることで、私たちが気づきを得て、これを何とかしようと動くことによって、子どもたちの全体の問題を解決することにつながる」というのが、この不登校問題に私たちが取り組む原点からのロジックだったということを、もう一回思い出していただきたいと思うんです。 不登校の中でも、じゃ、全部の不登校の児童・生徒を救えるのか言うと、ここにも「絞り込みが必要だな」という議論もあったと思うんですよ。例えばで言うと、今200人からの不登校児童・生徒のうち「学校に相談していません」と答えている子どもが約半分いるんです。不登校児童・生徒のうち半分が学校と相談していない。不登校児童・生徒のうち3分の1はどことも相談していないんです。区役所とも相談していない。そのほかの子ども機関とも全く相談していない子どもが、不登校児童・生徒のうち3分の1もいます。「これは『漏れている』子ですよね」と。手厚い学校の加護を受けながら、でも、学校に行けていないという子は、行けていないんですけど「漏れているかというと漏れていないよね」と。でも、「誰の相談も受けていない子というのは漏れているんじゃないの」と。ここへ焦点を当てるというのも、これは皆さんでこれからご議論していただいたらと思うんですけれども、私たちのひとつの絞り込みの議論だったと、このように考えております。 不登校、ひきこもり、ニートの総合受付のことを先ほど説明いたしましたけれどもああいうような形で、特に専門的にこの問題を取り扱っている役所をはじめ機関が協議会をつくって様々な団体がそこで情報交換をして、不登校になっているケースがその協議会で取り扱われた時にはそこにかかわっている専門家集団がいろんな解決策を出し合って解決していくということは、行政として、何年かかかると思いますけれども、具体的にやっていくということの、今日は説明の入り口だっ たと思うんです。要保護児童対策地域協議会にかかわっておられるかたもこの中にいらっしゃると思いますけれども、それと同じように、ひきこもり・ニート・不登校対策の地域協議会をしっかりつくりましょう。ここで取り扱う不登校の児童・生徒については専門的なスキルを発揮して解決をしていくことは、具体的にやり始めたいと思います。ところが、「ネットワークが弱い」というお話がありましたように、まだまだそれでは弱いんですよ。なぜかと言うと、それらは待ち受け型なんです。「そこに来たら解決しますよ」という協議会でしかないということがあります。それから、待ち受け型ですから、そこへ来ない子どものケースは「漏れる」ことになるわけであって、そういうもの(協議会)をつくってもネットワークとしてはまだまだ弱いので、そこで、地域の代表のみなさまがたには、何かというところが私にも分からないんですけれども何かしていただいて、この「行政がつくろうとしているその専門家集団による解決の協議会と何らかの形で関わっていただいて、力強く子どもたちを支えるようなネットワークづくりに手を貸していただきたい」というのが私たちの願いです。中島先生から宿題が出ましたので、是非、その宿題に答えていっていただく形で、このネットワークから「漏れている」子を何とかしたいという悩みの一助となるようなアイディアを出していただき、そして、「よし、これだ」「これで行こう」というものが見つかりましたら、みんなで一致団結して、全ては救えないです、全ては救えないですけれども、確実に何名か救えるその方策へ向けて、ともに取り組ませていただきたいと、このように考えている次第です。

 

(後略

 

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